東和薬品株式会社(代表取締役社長 吉田逸郎)と京都大学iPS細胞研究所(CiRA)の井上治久 教授、三重大学大学院医学系研究科の冨本秀和 特定教授、CiRAの坂野晴彦 特命准教授らは、家族性アルツハイマー病の治療を目的に、iPS創薬によって見出されたブロモクリプチンの第2/3相企業治験を5月より開始したと発表した。
同研究グループは、アルツハイマー病患者由来のiPS細胞を用いた化合物スクリーニング系を構築し、アルツハイマー病の病因物質のひとつである、アミロイドベータ(Aβ)を減らす事ができる既存薬の組み合わせ(カクテル)を見出した。Aβを標的とするアルツハイマー病の薬物治療においては、発症前から長期間の投薬が必要と考えられているが、すでに市場で長期間の安全性に関する情報が整備されている既存薬のスクリーニングを行った。スクリーニングの後、効果のあった化合物群をケモインフォマティクスにより分子構造式の類似性にもとづいて分類し、相乗的な組み合わせ(カクテル)を見出した。同定した既存薬カクテルは、家族性アルツハイマー病及び孤発性アルツハイマー病の10余名の患者さんのiPS細胞から分化誘導した大脳皮質神経細胞においてAβの減少効果を示した。このin vitroトライアルは、多人数の患者さんにおける効果や有効性の個人差の推測に有用であることが判明している。
本治験においては、「家族性アルツハイマー病」の患者にブロモクリプチンを投与する。今回の治験は2028年3月までに終えて、承認申請を目指すとしている。
(東和薬品ニュースリリースより一部抜粋:https://www.towayakuhin.co.jp/company/press/2025/06/news250603.php)